YA読書クラブ ~本についておしゃべりしよう~

12歳から19歳までの、10代の本好きさんのための読書クラブです!

2009年発足の、10代の本好きさんのための読書クラブです!
東京都新宿区のポプラ社の絵本ルームをお借りして、若い読者さんのおしゃべりの会をやってます。
県外の方も区外の方も、初めましての人も、12歳から19歳までの本好きさんなら参加OKです!

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第19回読書会★報告 2014年3月15日実施 テーマ本『おれのおばさん』佐川光晴 著

第19回読書会★報告

参加人数5名(女子4男子1)。大人スタッフ2名。合計7名で、本のお話をしました。

今回はこんなことを話し合いました♪  

流れ
1、ニックネームで、簡単な自己紹介。
2、テーマの本 『おれのおばさん』佐川光晴 著 についてのトーク。
3、休憩。
4、みんなのおすすめ本の紹介。
5、本日の感想


★自己紹介では、「ニックネーム、学年、住んでいるところ、さいきんハマッている&はやっていること、もの」を話しました。

さいきんハマッている&はやっていることは……? 

ビーズのシュシュ作りに凝っていて、きょうつけているのも手作りです。
小五のときからですが小説を書くことにはまっています。さいしょは交換ノートにファンタジーを書いていて、いまは文芸同好会で書いています。
受験前に好きな歴史を楽しもうと思って京都旅行に行って、歴女イベントにたくさん参加しました。戦国時代が大好き。それから、歴史の補講が4時間ぶっ続けであって、歴史を満喫しています。
小説を書くのが好きでミステリーを書いています。応募したりしているけど、まだまだです。
哲学書を読むのに凝っていて、カントやデカルトサルトルを読んでる。小説も書いているけど、志賀直哉に影響を受けているのでいまどきの作風ではなく暗い話ばかりになる。

大人のコメントは…… 

井之頭公園の掻い堀で、何が出てくるのか興味を持ってみていた。自転車が200台も出たり電化製品が捨てられていたりした。九割が外来魚で、日本の在来種の生物は小さいのばかりで、これでは負けてしまうなあと思った。掻い堀は50年に一度するそうです。
少年写真新聞社の図書館教育ニュースので4月から本の紹介の連載をするので、よろしくね♪ あと、いま家出中で、仕事場で一人暮らしをしています(笑)。
…などなど。

★ 『おれのおばさん』佐川光晴 著 について

読み始めたときなかなか進まないで、読書会の日までに読み終わるかなと思った。いつも読んでいる作品と違う。
子どもをあずけることに怒ったりした。さいごおばさんが倒れたところも焦った。さいごにははまって読んでいました。
暗い話かとおもったけど、さいごは明るく終わって良かった。

被害者はニュースに出ているけど、加害者の家族はとりあげられないから、この本でそこがわかってよかった。
主人公が学校のテスト問題について、ここはいじってあるとか書いてあるので、すごいできるヤツなんだと思った。

かわいそうな境遇の話は暗くなるのに、わりとさっぱりしていて、主人公は恨んだりしないで、自分でこつこつ勉強する。そのわりに夢があるわけではなく、とにかくいい成績をキープしようというところが、 女の子っぽくないので男子のメンタルの話だと思った。面白く読めた。男の子のからっとしたところが快かった。 2巻目になると、拓也くんの話でいろいろ根深く刺さっている。なので男女の違いではないとは思ったけど。この話は男の子だなと思う。
それぞれの感じを書いているのが面白い。

グループホームの様子が、類書などを読んでいると実際とはちょっと違う印象。
児童文学に『チャーシューの月』という本がある。まんがで『ちいさいひと 青葉児童相談所物語』という本がある。
この作品では、児童相談所の職員が出てこない。施設をはじき出された子が集まっていると書いてあるが、どうはじき出されたのかその説明がない。 奄美大島にいく必然性がわからない。旅費はどうなのかとか。
なにが書きたかったのかわからない。なぜ離婚しなかったのかわからない。
ノンフィクションぽく書いているのでは?

すぐに読めた。男の話なので個人的にすっと入ってきた。
自分だったら同じようにドライに感じるし、冷めた感じになると思う。共感できる。
深くまで入り込めた。

男性向けな話だと思っていた。都合良い話になったりするのが。
じゃんけんでかった人が脱ぐとか、読んでいて恥ずかしかった。
女の子がほとんど出てこない。名前は出てくるけど。男の子の話だと思った。

ふつうの町中でおこる話を読まない。この本の前は小野不由美の『屍鬼』を読んでいたので、読み始めたとき文章が軽いと感じた。
児童養護施設がこんなところなのか、自分が人から聞いたり読んだりして知っていることと違う。
修学旅行の夜のテンションみたいなところが、違和感。

途中から野月さんが出てきて、いろいろ詰め込みすぎているなと感じた。
洋介君が三人で暮らしたいと思っていたのに途中から好きなように一人で暮らしてほしいとかわったところが、男の子っぽさを感じた。
つらい環境に置かれても、くよくよしていないところ。
三巻は構成がしっかりしている。一冊だけでなく、続きを書いてよかったと思う。
さばさばした人が出てくる。
グループホームというのは孤児院なのか?
演劇している人のイメージは、有川浩の『シアター』とかはネチネチしている
卵が割れてしまって、それがパンケーキになる理由がわからない。冷凍しておけばいいのにと思う。
野月さんのことを卓也が石井さんに言うセリフが好き。
卓也がかっこよかった。勉強もできるし、外見もいいようだし、バレーボールもできるところでできすぎだと思った。
おばさん。あつい大人に、ちょっと入れない。おれのおばさんというタイトルでなくてもいいような感じ。
「ぼくのおじさん」という有名な映画があるけど、もしかしたら意識したのかな。内容は違うけど。
おばさんの妹(主人公の母)がかわいそう。親の愛をぜんぶ持っていかれて。
洋介と波子がしつもんを一つずつしていくほうになっていく場面がいい。
質問ごっこを実際にやったことがあるけれど、途中からケンカみたいになってしまう。あんなふうにはならなかった。
続編で、卓也が大竹君と対話する場面がある。
大竹君の親は、子どもの気持ちを考えていない。

…などなど。

★みんなのおすすめ本。
今回は携帯の番号の末尾の数字で順番を決めて、おすすめ本を紹介しあいました。
(ここでは、タイトルの50音順)

『暗黒女子』 秋吉理香子
『エンド・ゲーム 常野物語 (常野物語)』 (集英社文庫) 恩田陸
『オセロ●〇』 (ハルキ文庫 た 22-1) 竹内雄紀
おれたちの青空 (『おれのおばさん』シリーズ)』 (集英社文庫) 佐川光晴
『おれたちの約束 (おれのおばさん)』 佐川光晴
『三月は深き紅の淵を』 (講談社文庫) 恩田陸
『小説・秒速5センチメートル』 (文庫ダ・ヴィンチ) 新海誠
『その時までサヨナラ』 (文芸社文庫) 山田悠介
「とある」シリーズ (電撃文庫) 鎌池和馬
『ベイカー街少年探偵団ジャーナルI キューピッドの涙盗難事件』 (角川文庫) 真瀬もと
『悠木まどかは神かもしれない』 (新潮文庫) 竹内雄紀
『ライオンの棲む街 ~平塚おんな探偵の事件簿1~ (平塚おんな探偵の事件簿 1)』 東川篤哉
六番目の小夜子』 (新潮文庫) 恩田陸

大人スタッフのおすすめ本
ちいさいひと 青葉児童相談所物語』(漫画)夾竹桃 ジン 『最初の質問』 (絵本) 長田弘いせひでこ
『チャーシューの月』村中 李衣 『鶏が鳴く』 波多野陸
『檸檬のころ』 (幻冬舎文庫) 豊島ミホ

★本日の感想

おれのおばさんは構成がばらばらなところがあって読みにくいと思っていました。
今日、一緒に話した人達もそう思っていたようで、共感できました。
おすすめされた本を読みたいです。

今回はたくさんの同世代の子と本の話ができて楽しかったです!!
色々な意見がきけたのと、あまりよんだことのないジャンルの本を知ることができたのでよかったです。
また来たいと思います。ありがとうございました。

今日の課題本「おれのおばさん」は人によって評価が異なっていたので、とても面白かったです。
それから、わたしの知らない本の事もみんなが話していたので、楽しかったです。

初めての参加できんちょうしていたんですが、本をたくさん読んでいる人たちと少し辛口(笑)なコメントを話せて、とっても楽しかったです! 又来たいです♪

小説好きの同世代の方と普段、出来ないようなお話が出来て、とても良い経験になりました。
非常に楽しい時間でした。 また機会があれば、参加したいです。

今回の大人スタッフは、モグタン(YA読書クラブ世話人)、ありりん(YA読書クラブ世話人)の2名でした。

文責・梨屋アリエ