第五回読書会★報告 2010年8月21日実施 テーマ本『カラフル』森絵都
第5回読書会★報告
参加人数6名(12歳~20歳の男女)。大人スタッフ3名。合計9名(他、大人の見学者2名、子どもの見学者1名)で、本のお話をしました。
第5回目はこんなことを話し合いました♪
流れ
1、ニックネームで、簡単な自己紹介。
2、テーマの本、『カラフル』についてのトーク。
3、休憩。
4、みんなのおすすめ本の紹介。
5、本日の感想
★自己紹介では、「ニックネーム、学年、住んでいるところ、さいきんハマッている&はやっていること、もの」を話しました。
さいきんハマッている&はやっていることは……?
はやりもの。はまっているもの。 受験勉強。ゲーム(DSのファイヤーエンブレム)。のんびりしている。 読書。手芸。筆ペンを使うこと。音楽聞いたり、部活で打楽器の演奏をしたり。 「0655」という教育番組の「おれ、ねこ」をみてる。 「女子のときメモ」をやってみたけど、ときめかなかった。(ジャニーズの)嵐。パソコン。読書。 初音ミク。 …などなど。
★『カラフル』について
真剣なテーマを話題にしているところで、ちいさなボケ、小ネタがおもしろい。ぬかりなく書いてある。おもしろさがあちこちにある。
斬新な発案だと思う。生と死についてわかりやすく書いてある。
生まれ変わったりする話は、いろんな本に書いてある。でも、それが自分だったということが、珍しくて、作者の工夫が入っているところが、よい。
早乙女君がいい。友達にいてほしい。
リアルな話でおもしろい。森さんの世界はおもしろい。
『ダイブ』を先に読んで、『カラフル』を読んだから、読みはじめが軽い感じがしたけれど、読んでいくと、ぞくっとした。最後のほうのオチが珍しくて、おもしろかった。色がなかった自分の生活が、色づいてくる。絵を描いていることにもつながっていく。進学するのに絵の学校ではなくて、友達と同じ学校に行くという場面でぐっときた。お兄ちゃんが弟のことを考えているところとかも良かった。
夕べ読み直していて、お兄ちゃんに「猿でもよかった?」と聞いたシーンで号泣してしまった。 重たいテーマだけど、主人公が体を借り物として、一歩引いているところが、読み手として一緒に入っていけた。
一度死んでみないとわからないことがあるのかなあと思う。
主人公が犯した罪がなにかだんだんわかってくるところが良かった。最後を読んだときに感動した。
…読み始めたとき、どんな罪なのかと思った?
連続殺人。自爆テロ。殺人とか、万引きかなと思った。
伏線があっていい。
人生は長いホームステイみたいなものだ、という考えは、なかなかそうは思えない。 借り物の人生ではなく自分の人生だから、ちょっと納得できない部分だった。そんなふうにできれば幸せだけど。 ものすごくつらいときに考えたら、ちょっと楽になるかも。
…母親の不倫についてはどう?
「ぼく」は不倫のことよりも家族との裏表が、いやだったのではないかな。不倫自体は気にならなかった。
…売春していたひろかちゃんについては?
ひろかちゃんには共感できなかった。 欲しいものは時間をかけて手に入れた方がいい。貯金をするべき。 ひろかちゃんの主張は「大人になってからそのスニーカーがほしい?」と聞かれたとき、なっとくできた。だから論破できない。
「ぼく」が真だとわかったとき、二万八千円のスニーカーを買ったことを後悔したところがおもしろい。
佐野唱子と真の場面がよかった。佐野唱子のことをまったく記憶にないって、どうなの? 男子って好きな子以外はそうなの? 恋をしたことがないから自分にはわからない。そんなことはないと思う。
…プラプラは本当にいたのかな。
いたと思う。配給品の日傘とか、書いてあるし。配給品だと何度もこだわっていたところがおもしろい。
…などなど。
★みんなのおすすめ本。
あみだくじで順番を決めて、おすすめ本を紹介しあいました。
(ここでは、タイトルの50音順)
『キノの旅―The beautiful world』 時雨沢 恵一 メディアワークス
『ゴールド・フィッシュ』 森絵都 講談社
『水滸伝 1 曙光の章』 北方 謙三 集英社
『スリースターズ』 梨屋アリエ 講談社
『トラム、光をまき散らしながら』 名木田 恵子 ポプラ社
『床下の小人たち』 メアリー・ノートン 岩波少年文庫
大人スタッフのおすすめ本
『ショート・トリップ』 森絵都 理論社
『放課後の音符』山田詠美 新潮文庫
『レモネードを作ろう』 ヴァージニア・ユウワー・ウルフ 徳間書店
★本日の感想
みなさんに、参加した感想を書いていただきました。
カラフルには色々なキャラクターがいて話しやすい本でした。 |
今回も終了時間がオーバーしてしまいました。ごめんなさい。。
楽しい時間を、ありがとうございました!
第5回の大人スタッフは、ティモシー(会場提供の編集者)、モグタン(YA読書クラブ世話人)、ありりん(YA読書クラブ世話人)、の3名でした。
文責・梨屋アリエ
第5回の募集にあたり、たくさんの皆様に告知のご協力をいただきました。ありがとうございましたm(_ _)m